ミンダナオ島縦断 その9(前回8の続き)
夕方5時に乗船続きを終え、宿から港までオートバイで送ってもらったオートバイの持ち主とその叔父さんと記念撮影。
乗船口にいる職員に船の出発時間を一応確認してみる。フィリピンでは船に限らず、出発時間が遅れることは日常茶飯事の国なので・・・。
案の定、出港は夜8時に変更になっていた。さてどうしよう?
こんな時に「バカヤロー!何で遅れるんだ!」なんて私は怒らない。もう慣れている。怒ってもしょうがないし、ストレスを溜めるだけ損である。
フィリピン人ならば、そのまま乗船してゆっくり・のんびり出港を待つのであろう。しかし、私は「出港が遅れた分、出来た時間をどうやって楽しもうか。時間がもったいない。」と考えてしまう。やっぱり私は日本人なのだ!などとこんな時に思う。
早速、港まで送ってくれたオートバイの持ち主を誘い、港内にあるカンティン(小さな食堂)に行く。でも、何となくそのオートバイの持ち主は乗り気がなさそう。時間は既に5時半なので「家で家族と共に食事をするのか?」と聞いてみたが、どうもその様子はなさそう。
すると彼が「まだ、出港まで時間があるのでマンバジャオの町まで行こう。」と言う。港からマンバジャオの町まではオートバイで15分位の場所にあるカミギン島の中では一番賑やかな町である。
今日の昼間、私はオートバイでこの町を訪れたが、1月1日なので市場や商店・食堂などは皆休みなのを知っていた。だから、私は彼がなんでその町に行きたいのか解らなかったが、行き当たりばったりの状況に身をおくことにしているこの旅なので、行くことにした。私は「行こう」と答えると、彼の表情が満面の笑みに変わった。
マンバジャオの町に入ると直ぐのところにあるカンティーンのような場所にオートバイを横付けした。その店はどう見ても休みである。でも、彼は裏口に回り、その店の店主らしき人と何やら話をしている。
しばらくすると、店内に明かりが付き、直ぐに店が開いた。
「彼はここに来たかったのだな」休みの店を開けさせた行為で、そう私は理解した。でも、何で?
店の中に入ると、カンティーンのような?そうでないような?店である。店の中央にカラオケの機械が於いてある。オカマっぽい店主らしき人がそのカラオケの電源を入れている。
私はオートバイの持ち主に ビールはサンミゲルがいいかレッドホースがいいか尋ねる。私はどちらのビールも好きなので取りあえず彼に聞いたのだが、返事は「貴方に任せる」というフィリピン人らしい答えが返ってきた。
そのオカマっぽい店主が「食べ物は昨日の残りしかないがいいか?」と尋ねるので「任せる」と私は答え、サンミゲルビールを注文した。
ビール2本ほど飲み終えた後、何でここに来たのか?私は彼に尋ねてみた。彼の答えは「カラオケを歌いたかった」。??????
何とも微笑ましい理由!私は笑いたかったが、ぐっと堪えて、カラオケはやらないのか?」と尋ねてみた。彼の答えは「観光客と一緒でないと金がないので来れない」とのことだった。その瞬間笑いたい気持ちが一変した。
そんなこと聞かされたら、カラオケを歌わせない訳にはいかない。早速店主にリクエストする。曲が流れて歌い始めると、シャイな彼の表情が一変した。感情を全て出して歌っている。何曲も幸せそうに歌っている彼の様子を酒の肴に私は飲んだ。
時計を見ると既に7時半。320ペソ(ビール大5本と残り物のビーフン)を払い店を出た。オートバイの後部座席に乗り、夜風に当りながら港に戻った。気持ちがよかった!!。
私は彼とカミギン島に別れを告げて船に乗り込んだ。
私はこの島が大好きになった。

カミギン島を出発する時にオートバイの持ち主とその叔父さんと記念撮影。

船内のエコノミークラス。2段ベットが続く。私はここで寝る。熟睡するには充分だが、この日はとにかく寒く眠ることが出来なかった。周りの乗客は殆ど上掛けを持参していた。

エコノミークラスは室外。この写真はその上のランクの室内客室。その中はエアコンが効いてる。また、毛布が用意されていた。

船内にある売店。食事メニューは無し。カップラーメン小、お菓子、コーヒー、ビール他野飲み物のみ。夜通し営業。

船内には公衆電話有り。

翌朝(1月2日)、セブ近くで夜明けを迎える。写真はマクタン島とセブ本島を結ぶ橋。

セブ到着後、港からSM(大型ショッピンセンター)まで送迎車有り(無料)。港でタクシーを拾うよりこの車に乗ってSMまで行って通常料金のタクシーを拾った方がいい。